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苦難の作曲家

久し振りに吐き気がする様な酷い頭痛に見舞われ、軽く寝込んで居た猫叉です
今晩は
気付けば、春の訪れを告げる国府宮のはだか祭りも無事済んでいたようですし、
案の定と言うか、毎度恒例と言うべきか、、、
記事upのタイミングを些か外してしまったのですが、折角なので上げておきます

と言う事で、今回も引き続き音楽家の話題ですね
理由は、ま、後程w

生前色々と(特に経済的に)恵まれた作曲家とか作家とかを問われた場合、確かにメンデルスゾーン位しか、俄には思い当たらない気はして居たのですけれど
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フェリックス・メンデルスゾーン(Jakob Ludwig Felix Mendelssohn Bartholdy)
と、思ったらこの人も何と言うか、う~~~ん、
天才と何とかは紙一重、な方だったのですかねぇ 

先日のムソルグスキーと言い、此のスメタナと言い
実に過酷な人生を送られた様です
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ベドルジハ・スメタナ(チェコ語: Bedřich Smetana)
wiki君によれば、晩年は精神を蝕む病に冒され、最終的には収容施設で正気に返る事無く亡くなった様ですね
右側の写真は1883年、亡くなる直前の物だそうです
画像を見る限り、哀しい眼をした気難しそうな爺さん、と言う感じですが
施設に、、、と言う辺り、他人事では無い猫叉には可成り複雑な思いもあります
基本的な状況は違うかも知れませんが、ムソルグスキーと似た所がある様にも思えます
溢れる才能と創作活動、平穏で静かな普通の暮らし、と言う物は案外両立し難い物なのかも知れませんね

最も、猫叉はムソルグスキーにしても、此のスメタナにしても、大して深く突っ込んでは聴いて居りません
「モルダウ(原題:ヴルタヴァ Vltava)」で有名な「わが祖国」と、精々「売られた花嫁」位しか聴いた事が無いのが実情です
其れも、例によって師匠(GeorgeSzell)の音源があったから、に過ぎませんし、、、^^;
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因みに、右側のCDが最新リマスター版で、猫叉が現在愛聴している物です
何故か表題にはドヴォルザークしか載っていませんが、、、^^;;

「我が祖国」にしろ、「売られた花嫁」しろ、非常に情景豊かで日本人好みの曲風です
しかし、「モルダウ」が「完全失聴」の後に書かれた物、と言う事実は初耳でしたね

何ですかねぇ、逆に、だからこそああ言う楽曲が書けたのでしょうか

途中失聴した作曲家と言えば、真っ先に浮かぶのが、かの有名なベートーヴェン先生です
彼の難聴失聴には色々な原因説がありますが、今は何が主な通説になって居るのでしょうか?
と、言う事で早速wiki君を呼び付けてみます
ほぅほぅ、「耳硬化症説」が有力ですか
(耳硬化症のリンク先は慶応大学病院の医療治療情報サイトです)
持病の難聴が段々と酷くなって失聴したのは大凡40代の頃と推測される様ですね
其れまでは何とか聞こえていた、と言う事のようです
確かに、此の説だと
「人の声は聞こえないが、弟子が弾くピアノの音色や鳥の声は聞こえて居た」
と言う逸話の説明は付きますね
骨伝導による補聴器を使ってピアノの音を”聞いていた”という話も残っていますし
しかし、其れは聞こえると言うには余りに大きな障害です
リンク先にもある様に此の病だと「耳鳴り」が激しいようですので、身体的にも可成り苦痛だったのでは無いでしょうか
本当に、よくぞまぁ其の状況下で、、、と言う気がします

28歳で高度の難聴とか、音楽を志す、と言うか、音に傾倒する者にとっては致命的な病でしょう
治る、或いは治らないまでも何らかの治療により軽減するならいざ知らず
悪化の一途をたどる状況では、本気で自殺を考えるのも無理の無い話だと思います
其の辺りの逸話は、所謂「ハイリゲンシュタットの遺書(独: Heiligenstädter Testament)」で有名です
実際に彼がしたためた遺書の画像が此方で
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中身(翻訳)はこんな感じです
「ベートーヴェンの生涯」岩波文庫、岩波書店
(青空文庫作成ファイル:より)

誰かも書いていましたが、此をしたためた時点で彼自身割と立ち直って居る様に私も思います
此所からは、あまり、絶望を其処に感じない
まぁ、どうしても「翻訳」と言う猫叉には越えられない壁がありますのでね
其処はいかんともしがたい
只、彼自身、一旦は本当に死を考えたんだと思います
絶望に身を任せた、其の上で、新たに作曲家として生きていく道を見出し、其処に全てを掛ける決心をした、其の証が此なんじゃ無いかな?
と思えるのですよ
どちらにせよ、ベートーヴェン先生は並の御仁じゃ有りませんからね
こうした精神的などん底から見事に這い上がって来ただけで無く、其の後、文字通り後世に残るような名曲を連発(アレはもう乱発に近いw)出来たんでしょう
そうか、、、
彼のエロイカ(ベートヴェン交響曲第3番「英雄(Eeroica) 」)は正に此の遺書の2年後に発表されて居るから、此の後の作曲は本当に神がかって来るんだなぁ
本気のベートヴェン先生、襲来! 楽聖遂に覚醒す!! って言う所ですか ^^;;コワイ

死因でもある水銀中毒の件は、少し前、何かの記事で目にした事があります
時代が時代ですからねぇ
此ばかりは本当にいかんともし難い訳で、どうにもなりません
今は手術で「治る」らしい耳硬化症と同じです
しかし、そういった全ての物を撥ね除けてベートーヴェンは猛進していきます
手塚治虫氏が奇しくも自身の漫画エッセイで描いて居る
「自分の歳を10歳勘違いしていたとしか思えない男」の文言通り、
56歳で亡くなるまで走り続けた人こそが、ベートーヴェン其の人でした

彼のキャラクターについては、奇人変人と言う定説がまかり通って居るのも、数々逸話があります故、致し方ない側面もあります
此の方”も”其方方面(逸話w)には事欠かない人だった様ですからね ^^;
只、個人的には、奇人と言うより、もの凄く意志の強い人、と言う印象ですし
変人と言うより、固定概念にとらわれず自身の感性を信じ続け、其れを貫いた作曲家、と言うイメージなんですけれどね
只まぁ、有る意味「破壊者」、其れも可成りの「破壊魔」だったとは思います
当時の常識を片っ端から破って、其れを超越して征く
今まで聴いた事もない音を再現する
新たな約束事を取り入れる
斬新と言うだけでは無い、全く違う物を其処に構築してみせる
当然、反発も大きいですが、熱狂的な支援者も多かった
そう言う意味に置いても、ベートーヴェンの音楽は、ロックンロール其の物ですからねw
で、ふと思ったのですが
彼が現世によみがえって来たらどうだろうか、、、と
可成り大昔に読んだ山下洋輔のエッセイ(「ベートーヴェンかく語りき」)に書いてあった通り
矢張り「物凄いモノ」を造るに違いない、と思うのですよ
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山下 洋輔(やました ようすけ)」
何故なら、彼ならばきっと
自分の死後に生まれた全ての音楽の楽譜は言うに及ばず、音源が有れば全てチェックするだろうし
恐らく批評や、其れ等について書かれたありとあらゆるモノを調べる事だろうし
楽器を含めたツールや理論に関しても、音楽に関わる事ならばありとあらゆる事柄を精査し吸収するだろうし
無論、其れは「ジャンル」には一切こだわらない筈だから、膨大な量になるけれど、恐らくは其処に挫けたりめげたりする事は無いと思う
むしろ、喜々として挑むんじゃ無いかなぁ
情熱的な方ですしね ^^;
そう言った情報と知識を得た上で、自分なりの理論とスタイルを確立する
でもって作品を全て作り直す
と言うか、超発展系で書き上げる
きっと誰もが、驚くモノが出来上がる
もしかしたら、其れは既に音楽と言う範疇では括れない何か、に成るかも知れない
無論、批判とか評判とかには一切耳を貸さない
むしろ、貸していたらベートーヴェン先生では無いですよ、色んな意味で ^^;
仮に、賛同者や理解者が現れず単独で、、となっても全く困らない
彼自身、稀代のピアニストだったから、いざとなったら自分で演奏るだろうしね
一旦そうなったら、自演リサイタルの嵐だろうな
只、彼自身遺書に書いても居る様に意外と人と関わるのが好きなんですよね
で、何故か(失礼w)人気がある、人を惹き付けて止まないモノがある
未だに世界中で愛され、上演されている事実は見過ごせない
「楽聖」の「字」は伊達ではありません
当時ですら、亡くなった時にウィーン中の市民が弔問に訪れた、と言う記録がある位ですからね
きっと現世でも、あっと言う間に支援者やらスポンサーやら信者やらを集める事でしょう
でもって、連日連夜「ベートヴェン大会、開催中なう!」となる訳だ、、、
あ、やっぱ、無敵だわ、ベートーヴェン先生w

因みに、そうなった場合、猫叉も其の一角にずっぽり塡まり込んでますね、きっと ^^;

と言う事でとりあえず1話完結w

あ、何故いきなりスメタナだったかと言うと、3/2が彼の生まれた日だったからです

因みに、同日誕生日の方は此方
1931年 - ミハイル・ゴルバチョフ、旧ソビエト連邦大統領
1950年 - カレン・カーペンター、ミュージシャン
1962年 - ジョン・ボン・ジョヴィ、歌手、作曲家、俳優
1968年 - ダニエル・クレイグ、俳優 (スカイフォール、ボンド役の人)

此の日に亡くなっている人は此方
1939年 - ハワード・カーター、考古学者、ツタンカーメン王墓発見
1982年 - フィリップ・K・ディック、SF作家(* 1928年)

そして何故かスメタナの悲劇的人生紹介のお話しが、何時の間にか盛大なベートーヴェン賛歌になって居たで御座るの巻、でした ^^;
ま、今月はベートーヴェン先生の月命日であります故、良いんじゃないかな、と小一時間w

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コメント

>文さん
お返事が遅くなってしまい申し訳御座いません <(_~_;)>
有り難う御座います ^^
元々低気圧由来の頭痛持ちなのですが、些か初動を間違えたので少し拗らせてしまいました
いえいえ、私の知識など殆どが誰かの「受け売り」ですので、、、(汗
只、楽しんで頂けたなら幸いです
色々と良い意味でも悪い意味でも誤解の多いクラシックの世界ですので、少しでも理解の一助を担えれば、と思っております
此方こそどうぞ宜しくお願い申し上げます ^^

投稿: LIN | 2015年3月10日 (火) 10時52分

おはようございます。
頭痛がひどかったようですが、大丈夫ですか?
どうぞお大事にしてください。
風邪以外に、ストレスや、疲れなどでも、起こるそうですから、くれぐれもお大事にしてください。
さて、毎回、音楽に対する博識に驚くとともに、大変勉強させていただいております。今回は、特に、興味深く読ませていただきました。ただ、ただ、「凄い」としか、第一印象を語るしかない、素人の私ですが、これからも、楽しみに読ませていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

投稿: 文 | 2015年3月 4日 (水) 06時44分

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