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「宇宙戦艦ヤマト2199」の考察 其の八

ハイ! ヤマト第一艦橋より無事帰投いたしました ^^
まぁ、今回の「宇宙戦艦ヤマト2199」第3章は、色々とSF小ネタ満載でSF小僧的にはもうぅwktkしてしまい、別の意味で涙腺が緩む回で御座いましたよ
前日記にも少しだけ上げましたけど、光学望遠鏡で「青い地球」を観るとか、実に嬉しい演出です ^^b

で、今回の第3章なのですが、SF小僧の端くれとしてはやはり第9話の「時計仕掛けの虜囚」をまず取り上げてみたいと思います
実はまだまだ調べなくちゃ成らない事が有るのですけど、まずは直ぐに判るところから征きたいと思います

第9話の「時計仕掛けの虜囚」の表題ですが、此はもう一寸SFを囓った事のある人なら直ぐに気付くと思います
SF名画の1作「2001年宇宙の旅」の原案監督スタンリー・キューブリックの手になる此も名作の「時計仕掛けのオレンジ」(原題「A Clockwork Orange」)ですね

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個人的には、第8話の本棚に「萩原朔太郎」が有る辺り、一寸感慨深い物がありましてね
夭折した彼の弟子、梶井 基次郎(かじい もとじろう)「檸檬」を「時計仕掛けのオレンジ」に対抗して一寸意識しているのではないかと思いましたが、其所は流石に穿ちすぎでしょう な  ^^;

後は、其の第9話に出て来る架空小説「観測員9号の心」のタイトル(?)ですけど
「機械仕掛けの寓話」→? 
ハインライン(Robert・A・Heinlein)辺りにこう言う題名がありそうなんですけどね、思い出せないっ (悲)
ああ、ハインラインじゃ無いですねぇ、何だろう
此れに近い題名の小説を絶対何処かで見た気がするんですけど、思い出せません、、、orz

「流れよ我が涙、と人形は言った」→ 「流れよ我が涙、と警官は言った」 フィリップ・K・ディック(Philip・K・Dick)
何と言うか、存在とは、意識とは何かという形而上学的主題が前面に出たお話ですね
自身に関する全記録が消え失せ、友人や恋人も、彼をまったく覚えていない “存在しない男”となった或る有名人が悪夢の突破口を必死に探し求める、も、、、と言う、ディックお得意の不条理物の傑作です

「われはロボット」→ 「われはロボット」 アイザック・アシモフ(Isaac Asimov)作 
所謂ロボット3原則が出て来る有名な短編集です
内容的にはロボット3原則に叛するロボット達への謎解きですね
此が後に彼の傑作「鋼鉄都市」として集大成されます

「オートマタは電気羊の夢を見るか」→ 「アンドロイドは電気羊の夢を見るか」(原題「Do Androids Dream of Electric Sheep?」 ) フィリップ・K・ディック(Philip・K・Dick)
映画「ブレードランナー」の原作 でもあります
人間と非常に良く出来た人造人間との区別が、だんだん付かなくなって行った主人公が「人間とは何か? 人間と人工知能の違いは何処にあるのか? 」と問いかける台詞が其のまま表題になっています

ん~~、「フィリップ・K・ディック(Philip・K・Dick)」ですか~ ^^;
個人的にはディックはどうにもダメだったんですけどね
まぁ、レムに通じる物が彼の作品には可成りありますし、レム本人が唯一認めたアメリカのSF作家ですので、今からなら読めるかも知れません  ^^;
因みに、アーノルド・シュワルツネッガー主演の映画で有名な「トータルリコール」もディックの「追憶売ります」が原作になっています

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後、第9話のオートマタ(機械人形)の上半身シルエットが映画版攻殻機動隊の「人形使い」にそっくりな件 とか
オルタが自律システムをシャットダウンされ初期化される過程の描き方が「2001年宇宙の旅」のHAL9000の其れを髣髴とさせたり とか

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まぁ、SF小僧的には第9話は目茶苦茶楽しめましたね

因みに「HAL9000」とは、日本語では通常「はる・きゅうせん」と読み、2001年宇宙の旅に出て来るスーパーコンピュータシステムの自立型AI( Artificial Intelligence,人工知能)の ”名前”です

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地球を経つ時に相反する矛盾した指令を受けて居た為、其のアルゴリズムが狂ってしまい、乗員を ”消して”自分独りがモノリス探査という指令を遂行すればいいと「考えて」「判断」してしまう、所謂「コンピューターの反乱」の主役です
実は、スペースシャトルの機上コンピューターシステムには、此の名が付けられて居るんですよ
まぁ、色々とね「言い訳」はされていますよ?
でもねぇ、でしょ? やっぱり 此は ^^;
いやね、スペースシャトルの1号機は「ディスカバリー」でなくて良いのか? とか
本当に「反乱」したらどうする積もりなんだよ?! とか
スペースシャトル華やかなりし時に、SF仲間内では随分盛り上がった物です (笑

「ロボット三原則」は、アイザック・アシモフ(Isaac Asimov)の物が有名ですね
ですが、全く同時期に実は手塚治虫も「鉄腕アトム」で同じ様な「ロボット法」なる物を説いています
両者は良く似ていますが、手塚治虫自身はアシモフの其れを真似したり影響を受けたりしたのではなく、ロボットと人間の共存を考える上で、どうしても似たような内容に成ると作中で後日説明しています
まぁ、此の辺りの解説というか、理由は、本当に其の通りではないかと思っています
ロボット成る新しい概念を「動かす」上の設定や約束事を現実の人間社会に置き換えたとき、どうしても同じ様な流れになっていくというのは納得の行く考えですから
此をまた別の概念から考えると違う事になると思うのですけど
そうですね、例えばレムや其れこそディック辺りだと、根本的な着眼点が違いますからね
逆にこう言う現実的な「原則」は発生しないかも知れません
只、こう言うロボット物の周辺作品を有る程度押さえた上で、ディックとかレムとかの描くロボットの世界と言うか、人の意識の世界を扱った作品群を読んで行きますとね
第9話の伊東真也保安部長と真田副長の遣り取りが何倍も愉しめますし、真田副長の抱えるジレンマや迷いが理解出来るかと思います
後、アナライザーの立ち位置とかね
只、此等は、SFと言っても結構ディープな世界の分野なので、なにも其所まで潜らなくとも、単純にロボットにも心があって友情が芽生えるんだな、でも良いかとは思いますけどね ^^;
とは言いつつ、やはり「心」とは何か、「存在」とは何か、と言う結構哲学的と言うか、形而上学的話題をSFと言う分野が担って来たと言う事実を、一寸だけ観に来た人達に知って頂ければな、とは思いますが

後はやっぱり「あれはそういう事だったか」言わざるを得ない冒頭の沖田の死相とか、
ドメルは戦術的な勝利を得ながら政争で負けたな、と確信したとか、
強力若本はやっぱり強力若本以外の何物でもなかったわw、とか ^^;
どーすんだよ、此この先の展開w と思ったあれやこれ、や、
篠原はやっぱり格好良い♪とか 
他にも色々と愉しめましたよ、本当に

あ、後、山本怜ってスターレッドのレッド・セイじゃね?
今さっき気付いたけど 

1star_red Yr
紅い眼に白髪、火星人って、まんまぢゃん、 ^^;

うん、実に楽しかった
来週機会が有ればもう一度観に征って来よう♪

と言う事で、取り敢えずの考察は一旦此処までで終了
では、又何れ ^^ 

Shinoharaki2

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コメント

最近は私も殆ど読んでいません ^^;
只、ハヤブサが還ってきたり、リアル宇宙ヨットが本当に宇宙を駆けている事実とかに出逢うと、またあの時のワクワクが甦ってくる気がします
宇宙戦艦ヤマト2199は良い意味で少しだけ「SF」していると思うんですよ
此を切っ掛けに若い世代や子供達が理科系に関心を示してくれると良いな、と挫折組の文系崩れは思ってしまいます ^^

投稿: LIN | 2012年10月19日 (金) 07時44分

若い時はSF大好きだったんですが、最近はついて行けません。
本当に月に行けるようになった頃から…。
アシモフ、ハインラインあたりまでは、熱心に読んでいました。
LIN様がこんなに楽しんでおられるので、私も見に行こうかなぁ。

投稿: anan | 2012年10月15日 (月) 11時36分

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