« 取り敢えず復活 Bolero(ボレロ)編 | トップページ | 閑話休題的にストラヴィンスキーする »

恋人を紹介しようと思う 其のⅠ

と云っても「元」なのだが、、、笑
ま、この所一寸見直したり、惚れ直したりしているので正直「縒りを戻そうか」と思わなくもない

此処で云う「恋人」とは誰かと云えば、他でもない
前日記や過去日記に書いた通り「Zubin Mehta(ズービン・メータ)」その人である
何故、わざわざ「元」を付けるかと云うと
実に簡単なことである
「裏切られた」のだ
其れも結構、手酷く、何回も、ね
かと云って完全に縁を切る勇気もなかったし、未練も大いにあった
何より彼を信じたかった
色々と考えあぐねた結果、暫く距離を置いて静観しよう
そう心に誓ったのだ
その日以来実は、ン十年の時が流れているのだが未だに「距離」を置いた「静観状態」を解消できずにいる
なので、表向きはどうしても「元」が付くと、、、まぁそう言う訳なのだ

先ずは人物紹介から
Zubin Mehta(ズービン・メータ) 1936年4月29日生まれ
Images

ご覧の通り一寸目立つ容貌と名前から判るように、彼はペルシア系の祖先を持つインド人である

只今御歳76歳
30zubin

老いて尚盛んと云うか、まぁ若い頃からなにかと「熱い」人だったから、未だにとても情熱的で意気軒昂なお方である
実は父親も地元のボンベイ交響楽団の指揮者であった
1954年にはウィーンに移り、ウィーン国立音楽大学でハンス・スワロフスキーに師事
1958年リヴァプール国際指揮者コンクールで優勝
1961年から1967年までモントリオール交響楽団の音楽監督を務める
1962年から1978年までロサンゼルス・フィルハーモニックの音楽監督を務める
1977年イスラエル・フィルハーモニー管弦楽団の音楽監督に就任
(1981年には同楽団より終身音楽監督の称号を授与)
1978年にはニューヨーク・フィルハーモニックの音楽監督に就任
                                                        以下略
とまぁ、実に華麗な経歴の持ち主
所が私との出逢いは、とても邪道で「はい~?」な物であったのだ
色々と記憶と年号を辿るに1978年が所謂ファーストコンタクトであったようだ
切っ掛けは一枚の新譜レコードのチラシである

Mehta
マーラー交響曲第1番「巨人(TITAN)」
(イスラエル・フィルハーモニー)

お? イケメンじゃね? この人、結構好みかも♪
とばかり、出たばかりの此のレコードをいそいそと買いに奔った
そして、嵌った、、、orz と言う訳である
実はこの頃は未だ、さしてクラシックを「聴く」と言うスタンスは取っていなかったのだ
当然、マーラーなぞ聴いた事もない
と言うか、知らなかった
只、その頃には既に私にとっては人生の師匠であり指針でもある、セルとの運命的とも言える出逢いは果たしていたから、全く素地が無かったと言う訳ではない
只、単に「聴く」と言うスタンスにまで至っていなかった、と言う事である
この1枚を切っ掛けにメータやクラシック全般に一気に興味が湧く
この後、私を決定的に其方側へと墜としめた1枚のレコ-ドに遭遇する
其れは、すっかりメータにやられてしまった私がなけなしの小遣い握りしめて、駅前のレコード店を訪れた時にやって来た
メータが気に入ったのだが何かお勧めはあるか?
と問う私に、店主は当時出たばかりの<ストラヴィンスキー作曲「春の祭典」ニューヨークフィル版>を奨めてくれた
今思うと何故此を奨められたのか、実は良く解らない
他に無難な物が幾らでもあったと思われるからだ
恐らく発売直後だったから、とは思うのだが、実は件の店主、今思うとストラヴィンスキー好きだった、或いはメータのファンだった、のではないかと想像する
どう考えてもクラシックを聴き始めたばかりの「華の女子高生」に奨める1枚では無かろう、、、と思うのだが、どうだろう
まぁ、結果的に今日こうして「我が青春のクラシック」を回顧出来る訳だから、件の店主の洞察力と先見の明には感謝こそすれ、非難すべき何者をも見いだせない
そんな訳で、私にとって最も印象深く忘れられない
と言うか、忘れようったってそうは問屋が、、、な1枚が此方
Img_1088755_30499738_0
ストラヴィンスキー作曲 『春の祭典』
(はるのさいてん、原題フランス語:Le sacre du printemps, 英語:The rite of spring )
(NYP/ニューヨーク・フィル)

初見から凄まじい感覚が襲う
「画」が見えるのだ
然も曲の進行に従って其の「画」は動き、流れ、一編のストーリーが形づくられて行く
色彩が非常に豊かで豊富なのはメータ本来の持ち味でもあるのだけど、其れにしてもあの経験は凄かった
この曲は本来バレエ組曲であるから、ある意味光景が浮かんでも不思議ではない
考えようによっては「当然」なのかもしれない
しかし、「春の祭典」は只のバレエ曲ではない
かの”ヴァーツラフ・ニジンスキー”が初演を担当した事でも有名なのだが、この曲を別格な物にしているのは、其の初演で観客同士の罵り合いや殴り合りあいが起こり、野次や足踏み等で音楽が聞こえず、ニジンスキー自身が舞台袖から拍子を数えてダンサーたちに合図しなければならなくなる、と言う文字通りの大混乱を極めたからに他ならない
何しろ「当時の新聞には「春の"災"典」(Le "massacre" du Printemps、直訳「春の虐殺」)という見出しまでが躍った。by.wiki」位なのだから
そんな「トンデモ」な曲に嵌ってしまった訳だ
否、嵌ったと云うより既に文字通り「逝ってしまった」と言う方が正しいような状態になってしまった
そんな私に、この頃のメータ&NY、メータ&ロスフィルは容赦なく追い打ちを掛ける

Cimg9858
組曲『展覧会の絵』(てんらんかいのえ、露: Картинки с выставки; 仏: Tableaux d'une exposition)
モデスト・ムソルグスキー作曲、ジョゼフ=モーリス(モリス)・ラヴェル編曲
(NYP/ニューヨーク・フィル)

A
『ペトルーシュカ』 (露語:Петрушка , 仏語:Pétrouchka)
イーゴリ・フョードロヴィチ・ストラヴィンスキー作曲
(NYP/ニューヨーク・フィル)

8079669_2
『幻想交響曲』(げんそうこうきょうきょく、Symphonie fantastique)
エクトル・ベルリオーズ作曲
(NYP/ニューヨーク・フィル)

1161002870
組曲『惑星』(わくせい、The Planets)
グスターヴ・ホルスト作曲
(LPO/ロスアンジェルス・フィルハーモニー)

そしてトドメが
Img_1323177_48069135_0
「スター・ウォーズ、未知との遭遇」
ジョン・ウィリアムズ 作曲
(LPO/ロスアンジェルス・フィルハーモニー)

正に怒濤の勢いとはこの事では無いだろうか
ふと気付くと、私の心(ハート)は遙か彼方に墜ちていた
既に回収不可能な状態になって彷徨っている (笑)

実はこの後、熱狂から疑問、更に不信を経て落胆に至る波瀾万丈な行程があるのだが、、、
長くなったので一端切り上げる事にする

「Uranus, the Magician - The Planets - Gustav Holst - Zubin Mehta」 
組曲「惑星」 天王星、魔術師
原題:Uranus, the Magician

|
|

« 取り敢えず復活 Bolero(ボレロ)編 | トップページ | 閑話休題的にストラヴィンスキーする »

コメント

hiroayuさん
ようこそ、お越しやす♪
博学でも何でもないよ ^^;
只のヲタで元アマチュアの半端な知識と感想です(笑

いえいえ、コメントは凄く嬉しい
また気が向いたら書いてください ^^

今の恋人ねぇ
居ないなぁ、、、
師匠はいるけど、恋人と呼べる指揮者は居ないですねぇ
まぁだから「縒りを戻すか」と真剣に検討出来るのだと思うけどね ^^

投稿: LIN | 2012年6月27日 (水) 16時07分

 LINさん♪

 博学すぎてすごい。かっこいいなぁ♡
 そういう女性に憧れるなぁ・・・

 すばらしい内容なのにお粗末なコメントでごめんね・・・
 ズービン・メータが元恋人なら、現恋人はだれかな・・・?(^_-)

投稿: hiroayu | 2012年6月27日 (水) 11時35分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/184371/55015119

この記事へのトラックバック一覧です: 恋人を紹介しようと思う 其のⅠ:

« 取り敢えず復活 Bolero(ボレロ)編 | トップページ | 閑話休題的にストラヴィンスキーする »