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ニュースより再び

「<ペットショップ>ヘビに襲われ?経営者の父親死亡 茨城」

今回のニュースには例によって、間違いや誤認が多く混在しています
以前も取り上げましたが、マスメディアは良く「先に結論ありき」な記事を書きます
今回も恐らく「爬虫類のペットなんて危険極まりない、然も大蛇なんて論外だ」と云う方向に誘導したくて堪らない意図を感じました
案の定と言うべきか「規制房」がアチコチに湧いてます

今回の記事は此方
「<ペットショップ>ヘビに襲われ?経営者の父親死亡 茨城」
否、此はまだマシですね
「ヘビに襲われ」となっていますから
殆どのマスゴミは「ペットの大蛇」に「かまれて」と表記していましたからね
「噛まれ」て病院搬入1時間後「死亡が確認」された=「毒蛇」と印象操作したいようです
事実、此の誘導に乗った日記が幾つもmixiに上がりました
先に一言
今回事故を起こした「アミメニシキヘビ」に「毒」は有りません
確かに「特定危険動物」としての登録が必要であり、其れだけの危険性を秘めた生き物ではありますが、其れが即「凶暴性」に繋がる訳ではありません
そもそも「アミメニシキヘビ」とはどういう生き物かと言うと
学名「Python reticulatus」
学名より通称「レティック」と呼ばれています
生息地は東南アジアで、 一般によく知られるオオアナコンダと並ぶ世界最大級の大蛇です
図鑑やWEBなどでは、平均5~6m最大 9.9mと記されていますが、実際に飼育下で6mを越える個体は極めて稀であるようです
海外ではペットとして人気が高く、モルフと呼ばれる色変わりが多く作出され、ブリーダーによって繁殖され一般に流通しています
詳しくは「All About」の「アミメニシキヘビ」をご参照下さい
因みにリンク先の参考画像は、今回事件を起こしたレティックの実物、とゆーか本蛇そのものです
私も以前JRSで此の個体を目にしていますが、報道通り6.5m有っても不思議ではないと思います
只、報道と大きく違うのは、件のレティック「ペット」では有りません
「業者」が「扱う」「商品」若しくは、「展示用」の個体なんですね
そんな違いは大した事では無いと思われがちですが、此を「ライオン」だの「トラ」だの「ゾウ」だのに変えて例えると判り易いのではないでしょうか
動物園のライオンは「ペット」じゃありませんね
動物園は「ライオン」を「展示」或いは研究、繁殖の為に「飼って」います
決して「愛玩」目的では有りません
当然、」携わる人(飼育員)も、その方面の専門家(プロ)です
しかし、世の中(日本だけとは限りません)広い物で「ライオン」を「ペット」として「個人」で飼っている方もいらっしゃいます
法的には可能ですから
と言うことはどう言うことか言うと
件の「ライオン」だの「トラ」だの「ゾウ」だのを扱うのは、専門家(プロ)とは限らない、、、と言うことです
マスコミがミスリードと言うか、意図的に誘導しているのは
「個人(素人)」が「ペット(愛玩目的)」としてはいかがな物か的な危険極まりない「大蛇」を飼っていて、(案の定)その蛇に殺された
と言う方向なんですね
所が今回、事実確認がどうだったかと言うと、、、
「業者のスタッフ(専門家)」が「展示用に飼育していた」「レティック(商品)」に「襲われた」不慮の「事故」
だった訳です
此は私に言わせると
動物園や水族館での大型動物が引き起こした飼育員の死亡事故と同レベルというか、同じカテゴリーだと考えています
此は日本だけではなく世界中で不幸な、と言うか、不運な事故例が報告されています
今回敢えてリンクは張りませんが、Google先生に一寸検索依頼を掛ければ簡単に相当数がヒットする筈です
基本彼等は野生動物ですからね
何時何があってもおかしくはない、其れが当たり前な生き物ですから
只、其れを盲目的に「人を襲う」「凶暴」と決め付けるのは、余りにも短絡的過ぎます
「万が一」を常に年頭に置いて接するべき相手と言う、只、其れだけの事です
其れでも「事故」は起こります
日本で、世界中で、、
人は過ちを犯し、ミスをし、油断する生き物です
何でもそうですが、そう言う一寸した不幸が積み重なった時「事故」は起こります
今回の事故もそうです
恐らく幾つもの不幸が、普段はそのまま行き過ぎてしまえるような小さな偶然が、偶々重なって「起きた」のでしょう
亡くなられた方のご冥福を心よりお祈り申し上げます

さて、今回の報道で大きく事実と異なる書き方がしてある箇所に「かまれて」と言う表現があります
普通「かまれて」死亡と言った時は「噛み殺されて」を連想すると思いますし、記事を書いた記者もそう意図した物と思われます
しかし蛇は、例え其れがどんなに大型の蛇であっても、「噛み殺す」事は出来ません
身体の構造上、不可能なんですね
蛇の骨骼は一寸変わっています
獲物を丸呑みにする為、額関節が外れるように成っています
という事は、噛む力が相当「減る」という事なんですね
「常に外れるように出来ている可動式の顎」では、相手に致命的なダメージを与えることが出来ません
多くの人が誤解していますが、
レティックのような大蛇に限らず、蛇という生き物は獲物を「絞めて」「窒息」若しくは「落として」から喰らうのだという事です
良く漫画や映画で大蛇に絞められた獲物の「骨」が折れると言うシーンがありますけど、幾ら筋肉の塊である彼等とはいえそんな力はありませんし、そんな無駄なことはしません
仕組みはこうです
獲物の胴体に巻き付いて、その呼吸に合わせて締め上げていくのですね
獲物が息を吐いたら更に絞め上げる
此を繰り返すわけです
ですから「絞め殺す」と言うより、絞めて窒息、もしくは意識を失わせてから「喰う」が正しいんですね
今回の事故も死因は「失血死」だったようです
恐らく、落とされた時点で頸動脈を傷つけられて居た為出血が止まらず、おのまま「失血死」された、、、というのが真相なのでは無いでしょうか
此は動物園や水族館のような施設でも同じ事だと思うのですが、
こう言う、基本的に人類がとても太刀打ちできない生き物に対して「単独」で向かうのは、矢張り無謀というか、慣れによる油断があったのでしょうか
今回の事故も、せめてもう独り其の場に居れば、少なくとも最悪の事態だけは避けられたのかも知れません
しかし、此処で其れを言ってもせん無い事です
私が思う以上に、事故に遭われた御家族が一番悔やんで居られる事でしょうから

今回、図らずも国内で初の死亡事故になってしまいました
しかし、此を持って「レティックは危険だから、法で規制しろ」と言うのは、ちょっと違うと思います
レティックの危険性は、其の性質に有るのではなく其の体格(主に重さと太さ)にあります
つまりは「物理的」な脅威なんですね
物理的な脅威ならば、幾らでも知恵と工夫で乗り越える事が出来ます
後は「理性」です
大蛇を、3mを軽く越えるような大蛇を、飼育するだけの「力」が己にあるか
と言う事ですね
例えば、私なら絶対レティックは買いません
例えドワーフで有ったとしても、買いません
興味云々以前に、扱い切れない方に自信がありますから
そう言う意味においても、又様々な理由によっても、レティックという蛇は「飼い主を選ぶ」其れも「激しく選ぶ」生き物であると言う事を、私達はハッキリと認識する必要があると思っています

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